ProjectXの時も、昔の成功を振り返るという形であったが、最近は、また同じような傾向が見られるのが日本である。城山三郎の”官僚たちの夏”がテレビで放映されているそうだ。こういった解雇主義的な傾向が今の日本を支配している。これは、かなり危険な兆候であると思う。どんどん中国が大きくなり、とうとう今年は、自動車の市場という点から見てもアメリカを抜いて世界一の国となった。GDPで日本を抜く日も近いだろう。そんな中、日本はというと見るも無残な状況である。嘗ては世界で誇っていた船舶の製造でそして、半導体でも韓国に抜かれさらにあの液晶でももはや韓国がリードしているのである。努力して市場を作っても、全く利益にならずそして会社も社会も潤っていかない。そして今も長時間労働で有名なのが日本である。欧米では、夏に1-2ヶ月の長期休みを取っているにも関わらず、今やあの太陽電池の分野ではドイツのQ-Cellが、シャープや三洋電機を追い越してしまった。なんとも情けない、心配にならざるを得ない日本である。
OECDが、実施したPISA=Programme for International Student Assessmentでは、学童のレベルが調査されているが、日本はどんどんその順位を落としていっている。数学では、2003年の6位からいまや10位(2006年)、読解力では2003年の8位から15位(2006年)といった具合である。依然としてGDPでは、世界で2位かも知れないが日本はやはりどんどん凋落していく国家なのであろう。これを少しでも遅らせるようにするために何かをしているような感じも受けない。これは、政治が貧弱であり、官僚たちの夏で描かれたような国家の将来のVisionが描けるような官僚ももういなくなっているということだからだろう。日本は、もう沈んでいくばかりでもう一度世界の中でリードするようなことはないのだろうか?省エネルギーや、ハイブリッド自動車で世界をリードしさらに高齢化社会の模範となるような国を形成できないのだろうか???
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