2009年6月6日土曜日

相反する数字と情報

この不況下では、色々な情報が飛び交い人々はそれで一喜一憂するのである。労働人数としてはまだ減っているがその減り方が、急激ではなくなった、つまり所謂ボトムに近づいてきているという見方。その一方、非雇用者%が9.4%近くまで達したという悲劇的な数字もある。
そして、そういった状況にも関わらず教育や医療の分野では人が足らなくて困っているということで教育では2万人が更に採用されたといったニュースもある。ところが、その一方でローカルの新聞ではもう来年というかこの9月つまり新学期からの予算がかなり厳しいので(これだけの不況だから当然税収は落ち込むので)教師は30人削減でいくしかないといった決定を報じている。一体どういった状況でどれが本当なのか?よく判らない、でも確実に税収入は減っておりそれに見合った市町村の予算編成にすべきなのであろう。あのアーノルドシュワルツネッガーのCAでは、もう州の予算が完全に破綻している。お金を借りるために連邦政府に借用証書の保証をしてくれと頼んでいるようだ。(お金を貸してくれとかくれとはいってないようである。ただ彼らは、金利負担を軽くしたいようである)我々も解雇となりこの小さな町を去る日が段々と近づいてくる。実際、500人以上の人がここでも職を失ったわけなので(この自分のCourtでも3人いるわけだし)この大部分の人は、この夏休みに引っ越して新しい場所に行くであろう。昨日で学校も終わり、夏休みに入っただからもう行き先が決まっている(つまり次の職が決まっている人は)人は引越しの始まりである。どれだけの人が動くか知らないがわずかに2万人程しかいない田舎では、500人は大きいであろう。少なくとも1000-2000人はいなくなるのであろうから。当然、それだけ税金も減るし、教師だっていらなくなる。

勉強というか応募した会社の研究

なかなか面接まで或いは電話でのインタビューといった段階まで行く機会も少ないのだが、そういったケースに備えて勉強はしておかないとと考え一生懸命応募した会社の資料を読むようにしている。その一方で、不採用の連絡も来るのでこういった勉強はあっという間に無駄なものとなってしまう。最近も応募した後よくその会社を見ていると、こりゃだめだなといったケースがあった。その会社は、こういった研究というか事業をさらに展開して売り上げを拡大したいというのが採用の前提だったのだが、よく調べていくと自分にはそういった戦略ではまったく無駄のような気がした。というのは、競合する製品分野での知識が自分にはあったのでそれからもピンとくるものはあったのだが。それ以外にあまりにも利益性が低い事業部であったので立て直しというかリストラがいるような事業であった。実際、4-5年前にそういった必要性を投資家やアナリストにも説明しこういった経営の数字を追っかけていきますと発表しているではないか。では、その成果は?というと全く改善の兆しもなしというやつである。そんな会社ではちょっと改革もやれないだろう。実際、その某会社では採用担当の人事は、自分を売り込んでくれたようである。たぶんその方は私がある意味でChangAgentになりそうだったからではないか?私自身がやってきた仕事の成果を見ると新規事業の立ち上げといったもの以外に、不採算事業を改革し黒字化、成長の限界が見えた事業での新しい事業戦略の展開といったことを手がけているからだ。でも、その方が売り込んでくれたが、採用をする事業部側では年齢とかを理由に断ってきた。まあ同じ部長格の方からみると採用したりしたら逆にやりにくいということのようだ。単に年齢だけで断られるという以外に、いい経歴をもっているとまたシニアのポジションの取り合いといった出世ゲームもあるので採用してもらえないと言う別のケースもあるということである。いや、世の中簡単ではない。

2009年6月5日金曜日

職につけない

職につけないアメリカ人の数は今、13-14百万人と言われる。一方、今日日本の北九州市で生活保護を受けられずに39歳の人が死んだとニュースが伝えた。確かに今の不況は、大変深刻でまだ続くであろう。しかし、ここアメリカでは教会や他の慈善団体の活動が盛んで生活に苦しんでいる人に食べ物や或いは医療を施す活動が行われている。寄付が当然のごとく行われているのがアメリカである。日本では、こうはならないであろう。先進国と言われながら、貧困率も高いのがこの両国である。OECDによれば、先進国と言われる国の中でアメリカそして日本の貧困率は、非常に高く15-18%となっている。これが、政府にはっきりと理解されそれを改善すべく何か政策としてなされているのだろうか?
http://www.secondharvestjapan.org/index.php/jpn_home
セカンドハーベストジャパンなどが、不要となった食べ物(というか所謂、品質保持期限となり店の棚から処分される食料品)を回収して生活困窮者に渡すという活動をしている。都会では、本当に無駄となる食べ物は多いだろう、これが何とかこういった生活困窮者に配られればいいのだが。残念ながらこういった活動を主として展開しているのは日本人ではない。上のセカンドハーベストの場合でもアメリカ人である。日本人は、支えあういったような活動をすべきであろうがどうも島国に育ったせいかそういったよい文化はまだなさそうである。

おかしな動きのあった週

GMの倒産そしてそのEU部門のOpel などの売却といったことが次々に起きた今週、自分の職探しにも色々なことが起きた。先週は、歳を判断にした採用不採用ばかりであったが、今週の動きはすこしおかしな動きであった。詳細は、書けないのだがある会社は面談してくれるようである。どこの会社も採用凍結であったのでこれはいいニュースである。でもこれまでの経緯もあるのでいったいどうなるのやらまだまだわからない。

今週で次男の高校も終わり。なんともう夏休みに。これはきつい。おやじがまだ一生懸命職探し中で
子供はもう夏休み。6月なのにである。ここテキサスの夏は暑いだから夏休みも長く、6月から8月の半ばまでである。どこかの活動に(3-4日とか一週間のスポーツプログラム)入れてやりたいけどその費用もすごいので職のない今はちょっときつい。(これが何十万円もするので)無理ではないけどまだ先の見えない求職活動中なので、兎に角いろんな出費を抑えておきたい。今日は、電話会社に連絡してもっと安くしたいといったらなんとあるではないか、契約内容の見直しでUS$30-40も安くなった。インターネットの速度をもっとあげるべく結局月々US$5さらに払うことにもしたけど。これから90-100Fという暑い夏がやってくる。早く次の職をそして引越しをしないと?どこに行くかまだわからないけど。さて日本かアメリカの何処か別の州か。

2009年6月4日木曜日

新しい雇用に関する数字

新しい雇用に関する数字が発表となった。解雇されていた人が、15,000人減って674万人となったというものだ。つまり、15000人は何らかの仕事に就けたという事。ということは、ちょっとは景気が良くなっているのか?不景気となっても儲かる、いや不景気だからこそより多くの人が買いに来て儲かるのがWallMartである。今年は、22,000人の新規採用を行い100箇所以上の新しい店を開くとの事。5月の雇用保険申請者は52万人ということだったので少しはこういった大会社の雇用で救われると言うことか。
自分はというと、やはり年齢のせいで苦戦が続くようである。シニアポジションでの求人がもともと少ないということ。そして経歴的には良かったりすると逆にそれを気にして採用したがらない会社も多いのである。いや、世の中簡単じゃない。

まるで大人と子供の違い

日米の経済への取り組みそして財政再建への取り組みを見ているとまるで大人と子供の差があるかのようだ。15兆円ものお金を使い経済を再建しますと言うのは、いいんだろうがもう真っ赤の財政再建の見通しはまったくない日本。一方、すごい税金を投入し銀行そして自動車業界を立て直しているアメリカは同時にあと4-5年でこの財政赤字についても半減させると目標をはっきりとさせている。日本の方は、世界で最悪と言われる財政赤字(GDPの160%にも相当)を抱えながら10-20年かかりますといった具合で見通しもなにもまったくない。まあ、年金にしてもあんないい加減だった国なのでその程度かも知れない。
アメリカのすごいところは、働いて一年もすればSocial Securityのオフィスから、あなたはいくら社会保険を納めたこれからさらに働き何ポイントためれば年金がもらえますよとちゃんと資料を送ってくるのである。社会保険番号SSNが、やはり割り当てられていてこれをちゃんと管理しているからであろう。どっかの国のようにいまだに国民総背番号制はけしからんとか色々言っているだけで何にも出来ない国とは大違いである。つい1-2年前までいったいいくら年金をとられ自分が60-65歳になったらいくら年金もらえるのかも判らないような国のシステムであったのだからいったいどういう風に国民の税金を使い国を運営しているんだか ひどい国である日本は。財政を立て直すといっているアメリカであるので財源は当然必要となる、だから25万ドルを超える年収を貰っている人の税金は上がるとはっきりオバマはいっている。さらに、これまで50万ドルを超える所得があった(これは驚き!)農業関係の労働者に付与されていた税控除の特典がなくなるとのこと。そりゃなくして当然。そんなに儲けているんなら。

2009年6月3日水曜日

悲しいね 技術屋は

技術バックグランドの求職者は、やはり厳しい。今日、久しぶりに何件か新しい技術の仕事の応募がでているんじゃないかとTechLadderのデータベースを見た。なんと1-2件のみ(テキサスで条件を絞ってみて)自分が働いてきた分野でこのテキサスという条件でこれだけしかかからないということは、そうアメリカ全体で見ても自分の専門としてきた分野での職はほとんどないということ!自動車業界が破綻したのも大きい。自分は、自動車の市場担当でなかったが自動車事業部がかなりのリストラとなりかなりの研究員が職を失ったのは知っているから。GMの倒産が、ディラーや部品業界そして材料の業界にまで影響を及ぼしていっている。これは、やはり否定しがたい現実である。LouがTVで盛んにハマーの売り先の会社を共産主義の国の会社と言っていたが、今やGM=Gov.Motorsと言われているのでこの状態は共産主義と変わりないのではと思う。(そもそも国が60%持っているんだから しかもカナダの10%ちょっとを加えればなんと70%のGMの株をを2つの国で持っているんだから)ただただ早くCapter11からGMが抜け出し、景気も良くなることを願うばかりである。そうでないと求職者がいくら仕事を探していても ないのだから今は。採用凍結がいつになると解除となるのか?早く なるといいのだけど。

アメリカでも孟母三遷

高校でちょっと思い出したことがあるのでメモの形でここに残しておこうと思う。というのは、アメリカでも所謂孟母三遷があるということだ。前の会社で組織が変更となり、研究開発に新しいリーダーがテキサス州外から来た。その人が時々地元の学校のレベルのことを話していたのは覚えていてしかも、レベルが低いから困ると言うようなことを言っていた。しかし、その時は、その人はこの田舎町(ヒューストンから更に1時間もドライブして南下したガルフに近い)に住んではいなくてヒューストンだったのでまだましな学校区域にいるようなことを言っていた。しかしその人が突然会社を辞めたしかもそれが子供の教育のためだと聞きびっくりした。つまり、あのヒューストン地域にいてもまだ教育レベルが低くてだめだと言って会社を変えたのだから。いや、これこそ孟母三遷、こちらアメリカ版である。ちなみにこの人はもちろん典型的なアメリカ人ではない。アジア系のアメリカ人ということ、これもまたうなづけるであろう。

6月 卒業式のシーズン

アメリカでは、9月に学期が始まり6月に終わる。そう6月は卒業のシーズンなのである。それと同時にこの時期にはテストが続く。ここテキサスではTAKSというアセスメントテストが学業成績を見るために行われるのだがこれは最低限の知識レベルを問うのでこれに合格しないと高校卒業証書がもらえなかったりする。だから今年は、テストのスコアがどうだったとかどこかの高校では卒業のセレモニーに出られない生徒が何人だとかが新聞でよく書かれる。日本と異なり、ここでは全員高校に行かないといけない。しかも有名なNoChildBehind Programというのがあり兎に角全員をテストに通らせ卒業させろという感じでしかも先生のボーナスがこのTAKSの成績と連動している場合も往々にしてあるのでこの試験前には 練習のようなことをよくやるらしい。やはり、全員を(普通)高校にというコンセプトは無理があると思う。日本のように、商業科や工業科といった高校を作ってもいいと思うのだがそれがここアメリカにはない。
テキサスでは、さらに面白い制度として10%ルールというのがあり、個々の高校でトップ10%の学業成績で卒業できたら州内にある公立の大学なら無条件で入学が許可されるのだ。当然、高校にもランクがあるのでランクの高い高校で10%に入るのとランクが低い高校で入るのでは全然意味が違うと思うのだが、これが同じように扱われるのである。これがあるために高校では、所謂Advancedの授業をなるべく避けたり(そうすることで難しい科目を取らなくて済むので成績を高く保てる)する学生が出てくる。うちの長男なんかは、こういった点をまったく気にしないで自分の好きな科目をどんどん取りにいったりしたもんだから田舎の学校であるにも関わらず成績が何ポイントか下がってしまった。そうするとこういった戦略をとっているほかの学生より 0.0xxポイントの差でもって順位を何番か下げてしまうようになってしまうのである。いやはや、ばかげたランキングである。難しい科目を取った学生に対しての考慮というかそういったものがまったく配慮されていないシステムなのである。でもこのランキングが後々 大学の応募の際に効いてくるので高得点をキープするように必死でやる学生も多いようである。なぜなら州内にとどまりたければ、それで十分だから。所謂アイビーリーグといわれるような大学にいくとか州外にでようとするとSATという日本の共通一次のような試験を受ける必要がある。この点により大学側では学生を評価するのである。ただ試験だけではなく、ここアメリカではどんな活動をしてきたか(オーケストラやバンド、さらにスポーツ)どんなボランティアをやったかなどいろいろな点をみるので学業だけでいい大学にということは出来ない。

2009年6月2日火曜日

今週はやはりGMの問題を議論する週

GMの倒産の申請を受け、これからどうなるのか従業員、ローカルの店、さらに税を取り立てていた州や自治体などが様々な動きを示し始めた。閉鎖の決定した工場を持つ自治体などでは予算の削減と共にそのサービスの削減そして自治体自体のリストラなどを議論し始めた。政府は、この倒産を受けさらにUS$30Bnという巨額を拠出するのだが、CNNが一般人にアンケートをとっている結果が面白い。これは、政府がGMやクライスラーなどに拠出した金が戻ってくるかどうかを尋ねた質問である。50%以上の人がまったく戻ってこない、30%の人が少し或いはほとんどは戻ってこないと答えているのである。結局大部分のアメリカ人は、GMの倒産は起こるべくして起こったと考えている訳でここにお金を投じても戻ってこないと考えているようだ。面白いのはそれならそんなお金を拠出しなければと思うのだが、そこはそう単純ではない。つまり、金融システムの安定化のためにあれだけのお金を投じたので経済の裾野の広い自動車業界に対してもある程度というか こういった助けをしたという形での行動実績を政府は示さなければ民衆が黙ってはおかないということのようである。つまり、政治的な駆け引きもかなりあるようである。自動車工場で働く多くの従業員は、これからどこに行くべきかをこれから考えなければならず職探しももう始まったようである。自分と直接競合するようなことはないであろうが、すざましいどん底の経済のなかにいるといえよう。
このCapter11により、今日の株価も下がるのかと思いきや、なんとNY株式市場は200ポイント以上の大幅な上昇となった。この倒産をボトムと考える投資家やアナリストが多いと言うことらしい。つまり、上昇あるのみ。

2009年6月1日月曜日

再びGM

TVでは、盛んにいかにアメリカで車が開発されその中でGMがどれだけ重要な役割を果たしてきたか、そしてその車がいかにいいものであったかが放映されている。でも、コメンテーターの人々は皆一つ重要なことを忘れている。50-70%も政府がGMの株をもつということ、これはもう資本主義とは言えないと思う。同じことが日本でトヨタで起きたとき日本政府もこのように大きな規模のお金を使いトヨタを救うのだろうか?資本主義、共産主義の違いはどうなるんだ?今は、緊急を要する100年に一度の世界経済危機の時だから許されるのか??いや、実にすざましい時代に生きていると言えよう。

GMのChapter11

いよいよGMが、週明けの月曜日にChapter11を提出して破産するというニュースが飛び交っている。何十年にもわたり世界一の座を占めていた自動車会社だけに大きな出来事である。また、自動車の業界の裾野の広がりが大きいことからその影響が今の経済そして自分の置かれた求職者の市場にも大きく影響してくるだろう。自動車の業界が不況を脱出できなければ転職もかなり難しいですよ、とは東京の人材会社の弁である。やはり50代に入っている我々は、年齢の問題、そしてスキルがあればあるほど雇う会社側の同格クラスのマネジャーからも敵対視されるという状況があるので(当然使いにくいとか、出世の競争相手が増えたとみなすから)転職しようとしてもかなり厳しい。そこにこの世界的な経済の悪化である。踏んだりけったりというのは、こういった状況かも知れない。来週から、またどんな職が出てくるのか毎日一生懸命探さないといけないが、ここ2-3日人材会社のデーターベースを見てて思うのはやはり一時雇用というか時間給ベースでの雇用のようなものが多くなっているのが気になる。やはり先行きの見えない状況なので、正社員の雇用を極力避けているかのようである。これからさらにますます厳しい数ヶ月が待っているのかも知れない。