2009年6月3日水曜日

6月 卒業式のシーズン

アメリカでは、9月に学期が始まり6月に終わる。そう6月は卒業のシーズンなのである。それと同時にこの時期にはテストが続く。ここテキサスではTAKSというアセスメントテストが学業成績を見るために行われるのだがこれは最低限の知識レベルを問うのでこれに合格しないと高校卒業証書がもらえなかったりする。だから今年は、テストのスコアがどうだったとかどこかの高校では卒業のセレモニーに出られない生徒が何人だとかが新聞でよく書かれる。日本と異なり、ここでは全員高校に行かないといけない。しかも有名なNoChildBehind Programというのがあり兎に角全員をテストに通らせ卒業させろという感じでしかも先生のボーナスがこのTAKSの成績と連動している場合も往々にしてあるのでこの試験前には 練習のようなことをよくやるらしい。やはり、全員を(普通)高校にというコンセプトは無理があると思う。日本のように、商業科や工業科といった高校を作ってもいいと思うのだがそれがここアメリカにはない。
テキサスでは、さらに面白い制度として10%ルールというのがあり、個々の高校でトップ10%の学業成績で卒業できたら州内にある公立の大学なら無条件で入学が許可されるのだ。当然、高校にもランクがあるのでランクの高い高校で10%に入るのとランクが低い高校で入るのでは全然意味が違うと思うのだが、これが同じように扱われるのである。これがあるために高校では、所謂Advancedの授業をなるべく避けたり(そうすることで難しい科目を取らなくて済むので成績を高く保てる)する学生が出てくる。うちの長男なんかは、こういった点をまったく気にしないで自分の好きな科目をどんどん取りにいったりしたもんだから田舎の学校であるにも関わらず成績が何ポイントか下がってしまった。そうするとこういった戦略をとっているほかの学生より 0.0xxポイントの差でもって順位を何番か下げてしまうようになってしまうのである。いやはや、ばかげたランキングである。難しい科目を取った学生に対しての考慮というかそういったものがまったく配慮されていないシステムなのである。でもこのランキングが後々 大学の応募の際に効いてくるので高得点をキープするように必死でやる学生も多いようである。なぜなら州内にとどまりたければ、それで十分だから。所謂アイビーリーグといわれるような大学にいくとか州外にでようとするとSATという日本の共通一次のような試験を受ける必要がある。この点により大学側では学生を評価するのである。ただ試験だけではなく、ここアメリカではどんな活動をしてきたか(オーケストラやバンド、さらにスポーツ)どんなボランティアをやったかなどいろいろな点をみるので学業だけでいい大学にということは出来ない。

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